インタビューすると相手のことが好きになる現象に名前をつけたい

ここ1ヶ月の間に、いったい何人の人にインタビューさせてもらっただろう。ざっくり10人といったところか。スケジュール帳を開いて今後の予定を見渡すと、これからインタビューさせてもらう人の名前がちらほらと顔を覗かせる。

もちろんインタビューをナリワイにしているライターに比べたら、たいした数ではないかもしれない。しかし、それをメインとしていない一介の商業ライターにしては、なかなかの回数なのではないかと思う。ライターを始めてから100人近い人に話を聞いてきたが、1ヶ月でこの数をこなしたことは今までに一度もなかった。

なぜこんな状況になったのかというと、今務めている会社でHR事業に携わることになったことが大きい。広報的な性質を持つブログを新規で動かし、よりより人材を獲得するために、良質な一次情報のコンテンツを配信していく。そんなプロジェクトだ。

いい人がいる会社には、いい人が集まる。
いい人は、いい人が集まる会社で働くことを望む。

人が人を呼ぶ。採用とはそんな一面があるんじゃないかと思う。

そこで、このプロジェクトでは自社で働く社員をフィーチャーし、「今どんな仕事をしているのか」「今後どんな仕事にチャレンジしていきたいか」「そもそもなぜこの会社で働くこと選んだのか」「今の自分を形づくったきっかけはどこにあったのか」…といったテーマでインタビューさせてもらうことにした。

身内褒めをしているようで恐縮ではあるが、いい人ばかりなのだ、この会社は。いい人の真摯さを感じさせるエピソードの数々は、それだけで人を惹きつける。そう信じたことから、このインタビュープロジェクトは始まった。

第一弾として先日公開したのがこちらの記事だ。

彼女のエピソードが魅力いっぱいだったのが前提ではあるものの、それなりに面白みを感じられるよう、まとめられたのではないかと思う。読者が彼女に、そして彼女が勤める会社に魅力を感じ、この会社で働いてみたいと思ってもらうのが第一歩。実際に応募してもらうのが最終的な目的である。

実はここまでが前置きで、今から本題に入る。

伝えたいことはひとつで、「インタビューをすると相手のことが好きになるから、みんなやってみるといいよ」ということ。

「好きになる」とは、どこか下世話な理解に導く表現かもしれない。正確に言うなら「興味を持つ」だろうか。決してゴシップ的なものではなく、確固たる人間としての興味を持てる、という意味だ。

その人のパーソナルな面に踏み込むインタビューをすると、相手はちゃんと血の通った人間であることを実感する。正直苦手だな…と思っていた人でも、インタビューすると人間味のあるエピソードがたくさん出てきて、これまでより確実に好きになっている。インタビューにはそんな楽しさがある。

先日、Twitterでこんなことをつぶやいた。

インタビューデータを文字に起こして編集する。
何度も何度も読み込んで、その人の魅力が伝わるように推敲する。
その人が1番魅力的に見える写真を選んで、ウソにならない程度に加工する。
本人と密に連絡とり合いながら、原稿をより良い内容に整えていく。

この間、ライターはずっとインタビュイーのことを考えている。しかも、どちらかというと、良い面ばかりについて考えている。

その結果どうなるか。言わなくてもわかるんじゃないだろうか。

あの人とは考え方が合わないからキライだとか、どうしてもあの人の言葉は受け入れられないとか、そんなことは日常的にある。

でも、それって「よく知らない」からじゃないだろうか?「表面的なことしか知らない」からじゃないだろうか?相手のことを深く知っていく内に、「案外この人悪い人じゃないのかも」なんてふと思う。インタビューをしていると、そんなシチュエーションによく出会う。

仕事じゃないければ、人にインタビューする機会なんてなかなか持てないかもしれないけれど、理由なんてこじつければいいと思う。基本的に人は、話をじっくり聞いてくれる人が好きなものだから。

今は仕事としてインタビューをしているけれど、インタビューすること自体はライフワークにしていいと思うし、したい。

興味は理解に始まり、理解は知ることから始まる。「ちゃんと知る」ために、インタビューほど有用なツールはないんじゃないだろうか。

ああ、インタビューすると相手のことが好きになる現象に名前をつけたい。

Photo by Nik MacMillan on Unsplash

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