【9月13日のコトバ】罪という黒い染みを拭ってくれるのは、被害者やその家族だけなんだ。

『天使のナイフ』(薬丸岳)より

「祥子はこう言いたかったんだ!自分もあなたも、人生につけてしまった黒い染みは、自分では決して拭えないとな。少年だろうと未熟だろうと、自分で勝手に拭っちゃいけないんだ。それを拭ってくれるのは、自分が傷つけてしまった被害者やその家族だけなんだ。被害者が本当に許してくれるまで償い続けるのが本当の更生なんだとな。勝手に忘れてはいけないんだ!」

被害者やその家族を切り離した更生などありえない

犯罪にまつわる小説を多く執筆されている薬丸岳さんが、第51回江戸川乱歩賞を受賞したデビュー作の『天使のナイフ』より。

罪を犯した者は、反省を名目に刑務所に入ります。罪状をもとに定められた刑期を終えれば、更生したと看做されるわけですが、それで本当に更生したと言えるのでしょうか?そもそも、被害者やその家族無き更生などありえるのでしょうか?

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例え刑期を模範囚として過ごしたとしても、被害者や家族の赦しなく罪が拭えるとは到底思えません。罪という黒い染みは、犯罪者自身で拭うことのできないものでしょう。一生負っていくべき刺青のようなもので、もし消してくれるものがあるとすれば、被害者や家族なんだと思います(もちろん被害者も家族も亡くなっている、もしくはいない場合もあるでしょうけれど)。

薬丸さんの作品を読むと、日本では犯罪者の更生において、被害者側の視点が抜け落ちていることがよくわかります。

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