”モンスター消費者 VS ブラック企業” の構図は、負のスパイラルしか産み出さない。

共感とか感情移入とか・・・

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ブラック企業VSモンスター消費者

こちらの記事を読みました。

モンスター消費者とブラック企業が社員を蝕む〜安価でも要求高い客、精神論の企業 (Business Journal) – Yahoo!ニュース

「ブラック企業」というコトバが一般的になったのは、2008年ごろだと言われています。

巨大掲示板・2ちゃんねるから産まれた書籍『ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない』が出版された年で、翌年には映画化もされました。2013年には新語・流行語大賞を受賞し、このイヤなコトバが世間に根付いた感がありますね。

”モンスター消費者VSブラック企業”の構図は、負のスパイラルしか産み出さない。

元々は暴力団等の反社会的団体との繋がりがあったり、暗闇で違法行為を行なっているような会社を指していたことばだそうですが、上記のとおり2008年頃からは労働法を無軽んじて従業員を使い捨てのように扱ったり、あり得ないくらいの長時間労働を強要したりするような企業を指すように変化してきた系譜があります。

「ブラック企業」批判は資本主義の精神を傷つける – The Liberty Opinion 3 | ザ・リバティweb

当然ながら、このような不法行為を漫然と行なう企業側に間違いなく責任はありますが、ブラック企業を産み出す原因として、消費者側の意識の変化も関係していると考えられないでしょうか。

低価格競争。値下げスパイラルの果てに・・・

特に、熾烈な価格競争を繰り返す飲食業界や量販店等の小売りでそれは顕著です。ハンバーガーや牛丼、本当に安いですよね。300円も出せば牛丼にみそ汁がついてきます。毎日それを食べるわけではないにしろ、ある種のセーフティネットになっている感すらありますね。こんなに安く美味しい食事にありつくことが出来て、日本に生まれてよかったなぁと私は時折思います。

さて、そんな安い食事を提供するためにしわ寄せを食らっているのはどこでしょうか?仕入れ先の卸もそうでしょうが、真っ先に企業がカットするのは「人件費」です。つまり現場でサービスを提供する従業員ですね。

時給だけで見ると他の職種に比べてそれほど低いわけではないかもしれません。しかし、本来オペレーションをしっかりと行なうために必要な人員が4人のところを3人で、下手したら2人で回しているところもあります。これは私が以前某カフェで店長をやっていた経験からよく分かるのですが、機械的にサービスをこなすだけならその人数でも回るんですよ、なんとか。

いい接客をしたいと思う

しかしそうなってしまうと、サービスはもはや作業でしかなくなる。張り付いた笑顔で愛想を振りまきながら、心のこもっていない挨拶で出迎える。私のいた店では客単価が250円程度であったため、とにかく回転させなければならない。ひとりひとりのお客様に最高のひとときを過ごしていただくという会社理念に従って、よりよいサービスを提供したいとは思う。

しかし、人間には限界があるんです。4人必要なところを2人で回していると、当然ながら店舗清掃や洗い物が間に合わなくなってきます。サービスが粗くなってくることでお客様からクレームをもらうこともしばしば。

「オレは客だぞ!なめとんのか!!」
「もっと丁寧に接客しなさいよ!」
「なんて気配りの出来ない店だ、二度と来るか!」

あまりに手が回らないときにこんなことを言われると、「もう2度と来てくれなくていいから、さっさと帰れ!」と思うこともよくありました。さすがに声には出しませんでしたが。

価格とサービスの質は並走すべき?

店側(会社側)の都合で接客が疎かになっているのは、お客様には関係のないことです。同じ金額を払っているお客様に違う接客態度で応対するのが失礼なことは重々承知ししています。

ですが、「低価格」を売りにして回転率で利益を狙うタイプの量販店やファーストフード、カフェチェーン等に、高品質で丁寧なサービスを売りにしている店と同じレベルの接客を求めるのは間違っているとしか思えません。よりよいサービスを受けたいのなら、それ相応の対価を支払う必要があるのではないでしょうか。

”モンスター消費者VSブラック企業”の構図は、負のスパイラルしか産み出さない。

マクドナルドで100円のホットコーヒーを頼んで、店員がちょっと手間取ったくらいでブチ切れて店長を呼び出し、辺り構わず大声でまくしたてる客を見たことがありますが、なぜ100円のコーヒーごときでそこまで「お客様は神様」扱いされたがるのか理解しかねます。

上記記事より一部を引用してみます。

例えば量販店のような小売りやファストフードといった低価格競争を繰り広げている産業では「低価格と表裏一体のギリギリの人件費で競争することが、他者との差異化のために客の過剰な要求でも受け入れてしまう働き方につながっている」のではないかという。

つまり、低価格が当然と勘違いしたモンスター消費者は、安価な商品にまで過剰なサービスを求める。企業側も競争を勝ち抜くためには、当然のようにその要求に応えようと、労働者の酷使を厭わなくなっていく。企業が勝ち抜くために「お客様の立場になって考えよ」とサービス残業を正当化し、企業に十分な人員や予算がなくても、社員に際限のない労働をさせてしまう。

まさに負のスパイラル。

過剰なサービスを求めるモンスター消費者が、低価格を売りにした商品にまで過剰なサービスを求め、企業側はその希望に応えるのが仕事と言わんばかりに現場の従業員を精神論でがんじがらめにし、際限のないサービス残業をさせる。

それによって質が落ちたサービスにモンスター消費者がクレームを入れ、企業側はますます現場を縛る。

「それはお前の努力が足りないからだ!」
「体調が悪いだと?気合いで治せ!」
「お客様に失礼だとは思わないのか?反省文を書け!」

病気になるのは、体調管理もできない自分のせい?

一度飲食業界で働くとわかると思いますが、びっくりするくらいの体育会系で、これでもかというほど精神論がまかり通っています。

私がいた某カフェで社長と話す機会があったのですが、体が弱くて風邪を引きやすいのですがと言ったところ、「気合いを入れて日々を過ごし、体調管理に気を配れば風邪なんて引かない。病気は体調管理も出来ない自分の責任だ!」と返されました。

このときに見切りをつけてさっさと辞めればよかったのですが、こういった業界にありがちな洗脳教育にやや浸かってしまっていたこともあり、当時はそんなものかと思い込んでいました。辞めていれば、心を壊して適応障害なんて患わずに済んだかもしれないのに・・・。

”モンスター消費者VSブラック企業”の構図は、負のスパイラルしか産み出さない。

その後に勤めていた会社でも「病気は自己責任、体調不良は甘え」と言い切る脳筋管理職がちらほらいましたので、体が丈夫で病気になったことがあまりない体育会系の人間は大体そんなものなのかと飽きれました。

少し考えれば分かることですが、先天的に体の弱い人もいますし、体は丈夫でも内臓器官が弱い人もいます。インフルエンザ予防接種を受けてもかかるときはかかりますし、マスクをしてようがしてまいがもらうときはもらいます。もちろん対策は取っておくにこしたことはないですが、100%防げるなんて言えません。

理屈ではない、「お客様のために」という常套句を武器に根性論・精神論で従業員を固めているのがこういったブラック企業で、それを産み出しているのが過剰なサービスを求めるモンスター消費者。

我々、消費者から変わらなければならない。

過剰なサービスを求めるのを、やめにしませんか?

確かに日本のサービス業はレベルが高い。海外の旅行者からも、そのおもてなし精神を認められている。ですが、サービスとはそもそも有料なもの。いいサービスを受けるには、それなりの対価が必要であるという気持ちを持ってほしい。

コンビニで店員の接客態度が悪いからといって怒鳴り散らし、女性の店員を恥ずかしめて満足げにしている方。いいことした気分に浸っているのかもしれませんが、めちゃくちゃ格好悪いですよ。

混雑している格安コーヒーチェーンで最安のコーヒーを注文して、後のお客様と提供が前後しただけでいちゃもんつけて、迷惑くらったんだから無料にしろと喚いているあなた。あなたのせいでそのコーヒーショップは、接客に対してムダにルールを厳しくしないとならなくなるんですよ。

嫉妬

モンスター消費者だって、仕事によってはサービス提供者になる。そのとき、モンスター消費者の対応をしなければならない時がくるかもしれない。それにイラついて、仕返しとばかりにまたモンスター消費者として振る舞う。これでは永久に負のスパイラルを続けることになる。

どこかで断ち切らないといけない。

それはひょっとすると、過剰なサービスを求めることをやめることから始まるのかもしれない。

※参考記事
サービス残業の元凶!年俸制・裁量労働制に残業代は込みのウソ(1/2) | ビジネスジャーナル
ワタミとユニクロ、ブラック企業との批判者に警告文~広がるブラック企業ビジネスの実態(1/2) | ビジネスジャーナル
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