もはや日本の識字率は100%ではない!貧困が奪う、文字を読み書きできない子どもたちの未来

読み書きできる?

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世界最高水準の識字率

この記事を読みました。
日本の識字率は100%じゃない? 男性教諭の実感

識字率とは、文字(書記言語)の読み書きができ、理解できる能力を持った人数の割合を指しています。日本人の識字率の高さは有名で、江戸幕末期の武士において、ほぼ100%の人が読み書きできたと言われています。庶民層でも男子の半数は読み書きできたというから凄いことですよね。同年代のイギリス下層民は、大都市のロンドンでも10%程度の子どもしか字が読めなかったそうですから。

日本では主に「ひらがな」「カタカナ」「漢字」の3つを学び、普段から使用します。たった26文字のアルファベットしか使わない欧米に比べて、かなり難しい言語を幼児期から操っていることになるのですが、なかなかこの恩恵を意識することはありませんね。

参考:
世界が驚嘆した識字率世界一の日本

日本語よりも重要な言語の存在

最近では幼稚園や小学生くらいから英語を学ぶことは当たり前になりつつありますし、コンピュータのプログラミング言語すら操る子どもも増えてきました。グローバル化かつIT化に向けて、日本語という狭い範囲でしか使えない言葉よりも、より多くの世界や仕事で使える言語を学んでおくことが将来のリスクヘッジにつながることを考えると、それも詮無きことかと思います。

そうでなくとも義務教育の範囲内で、生きていくのに必要な日本語は教えてもらえます。だから日本では、ことさら言語教育について心配していないフシがあるのかもしれませんね。

プログラミング

そこまで難しい漢字を覚えなくても、大概の場合は生活や仕事に支障はありませんし、書くことができないとしても筆記作業がほぼパソコンとなっている今は、「変換」という便利な技が助けてくれます。IT化が進むにつれ、そして人工知能がより賢くなるにつれ、言語の価値といいますか重要性が減ってきているような印象を受けます。

日本の識字率は本当に100%なのか!?

今回インスピレーションを受けた冒頭の記事は、関西の公立中学校で社会科を教えているある男性教諭の疑問についてです。

授業で生徒に教科書を音読させると、漢字をほとんど読み飛ばす。自分の住所も書くことができない。そんな生徒はクラスに1人、2人ではない。

この感覚は、別に私が教師でないにしても納得のいくものでした。

さすがにひらがなやカタカナを読めない子どもは少ないと思いますが、漢字の読めない子どもが非常に増えていると実感しています。身の回りにいる子どもたちもそうですし、教師をしている友人も同じことをこぼしていました。

そして、そういった子たちは家庭環境に問題のある確率が非常に高い。貧困に喘いでいる家庭もあれば、シングルマザーで親が家にいないことが多いこともあります。シングルマザーであることが問題なのではなく、生活に困窮していることが問題なのですね。正しい言語感覚や能力を育てるためには、日常的に言語に触れていなければならないと思います。

識字率

男性教諭はこう述べています。

「経済的に恵まれた家庭とは、本など周囲においてあるモノ、日常的に接する文字がまったく違う。文字をちゃんと読めないまま卒業しても、健全な社会人になるとは思えない。まさに負の連鎖です」

本を読まないとダメ、と言い切るつもりはありませんが、文字の書いてあるいろんなものに触れられる環境があるかないかは、その子の成長に大きく関わっていくでしょう。曲がりなりにも「識字率100%」を謳っていて、海外からもそう見られている日本という国で、文字の読み書きができないというのは大きすぎるハンデとなるに違いありません。

それこそまともな就職ができると思えませんし、いくら他言語を使えたとしても、日本語をある程度自由に使えないのであれば、非常に生きにくい人生となってしまうかもしれません。

読み書きできない大人も多い

「文字が書ける」ことと「文章が書ける」の間には、すさまじく深い溝があります。社会人になって早10年ほどの私ですが、過去に部下を持った際に、あまりにも文章が書けない人が多かったことを、この記事を読んで思い出しました。

もちろん「私は◯◯しました。」といった簡単な文章が書けないわけではありません。ただ、主語・述語関係がめちゃくちゃで文脈が意味不明だったり、自分が思った順に言葉をただ並べていくことしかできない若者がかなりの数いたことに驚きましたね。考えてみると、そうした人たちは大体家庭環境に恵まれていませんでした。

大人

子ども時代にまともな読み書きができなければ、大人になっても読み書きはできないし、読み書きがまともにできなければ文章を書くことはできない。当たり前ですが、文字が書ければ文章が書けるわけではありません。文章は文法がわかっていなければ正しく書けませんし、文字の読み書きができないのであれば、文法なんて言わずもがなです。

社会的にシングルマザーの貧困は問題になっていますが、苦しいのは母親だけではなく、真に被害を被るのは子どもたちです。離婚だけがシングルマザーを生んでいるわけではないにしろ、日本の離婚率は3組に1組となっていることを踏まえると、婚姻制度が破綻しかけているといっても過言ではないはず。こういった制度の下で沈んでいってしまう人たちを積極的に保護していかなければ貧困はなくならないし、読み書きができないまま社会にでていくことになる子どもを増やしていくだけになってしまいます。

もはや識字率は100%でないことを認めなければならない

元記事にはこのように書かれています。

生活保護を受けるなど、生活が困窮している家庭には、子どもが小中学校に通えるよう、学用品費や通学費、学校給食費を国、自治体が援助している。文部科学省の調べによると、こうした就学援助を受けている児童・生徒は、この15年間で倍増。2012年度は155万人に上り、公立学校の児童・生徒の15.64%を占めた。

就学補助を受けている子どもは2012年に155万人、公立学校生徒の15%以上を占めている。これはもはや非常事態ではないでしょうか。

私が大好きな教育マンガ「鈴木先生」にはこんな一文があります。

『教育だけが世界を変えられる。』

これが真実なんじゃないでしょうか。


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