2015年ブレイクの兆しを見せるアイドル・Negicco(ネギッコ)は、マーケティング3.0を自ら実践する『理想のコンテンツ』

http://realsound.jp/2015/01/post-2329.htmlより引用

http://realsound.jp/2015/01/post-2329.htmlより引用

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新潟にHGT48誕生の衝撃!

今年1月25日、衝撃のニュースが流れました。日本を代表するアイドルとして日本中を席巻している(ことになっている)AKB48グループに、新しい姉妹グループができるとのこと。その名前はNGT48。NGTとは新潟の略です。すでに現地に新劇場を10月1日にオープンさせることや、オーディションの開催も3月に決まり、その準備は着々と進んでいる様子です。

NGT

このニュースにいち早く反応したのは、新潟でデビューして少しづつ認知度を上げ、ついに今年ブレイクするかと噂されているローカルアイドル・Negicco(ネギッコ)のファン。Twitterでは、AKB48グループがNegiccoを潰しにかかってきたと不安視するファンの姿も多く見られました。

NGT48とNegicco

ネット界隈や音楽メディアではこのニュースを元に、NGT48とNegiccoを比較して論ずる記事も多くあがっています。その中でも注目を浴びていたのは、タレントのマツコ・デラックスがNegiccoについて語った番組「5時に夢中!」の1月26日放送回でした。

元々マツコ・デラックスはNegiccoと共演したことから熱心なファンになり、陰ながら応援していたことが知られています。いつもの毒舌でNGT48を否定していたわけではありませんが、デビューから足掛け10年以上、売れない時期の長いアイドル活動を続けてきたNegiccoが、2015年になってようやくブレイクしようとしている矢先に邪魔しにくるなよという気持ちがあると語っていました。
※参考:マツコ、新潟アイドルグループ・Negiccoに同情……NGT48に「邪魔するなよ」

ところでNegiccoって…?

とはいえこのNegiccoというアイドルについてご存じない方も多いと思うので、その素晴らしさをお伝えしたいと思います(ちなみに私はNegiccoファンです)。

前述のとおりNegiccoは、新潟でデビューしたローカルアイドルグループ。↓

Negicco

http://okmusic.jp/news/25224より引用

3人組ユニット、で左から
Kaede(かえで、愛称:かえぽ、1991年9月15日生)
Nao☆(なお、愛称:なおなお☆、なお☆ちゃん、1988年4月10日生)
Megu(めぐ、愛称:ぽんちゃ、1989年6月3日生)
です。

2003年7月、新潟県産「やわ肌ねぎ」のPRユニットとして当初1ヶ月限定で活動を始め、なんと今も現役のアイドルとして活動を続けています。そもそもアイドルは寿命の短い生き物。5年持たずに解散することなどザラにありますよね。

そんな中、10年以上継続して活動を続けているのはモーニング娘。・Perfume、そしてこのNegiccoしかいないと言われています。モーニング娘。はメンバーを順次入れ替えながら継続していることもあり、メンバー個人で見ると10年を超えて所属し続けたのは道重さゆみ、新垣里沙など数人。失礼ながら現在のNegiccoの知名度や人気を鑑みて、10年以上活動を続けられているのは異常だとすら思います。

彼女たちはいろんなプロミュージシャンに愛されており、例えばこちら「光のシュプール」「サンシャイン日本海」という楽曲は、オリジナル・ラブの田島貴男氏のプロデュースによるもの。


アイドル好きな彼氏を持つ女の子の気持ちを歌った楽曲「アイドルばかり聴かないで」は、ピチカート・ファイブの小西康陽氏がプロデュースを務めています。

レベルの高い歌・ダンスを武器にクオリティの高い楽曲を操るNegiccoは、いわゆるアイドルとは次元が違います。例えばPerfumeはアイドルとしてデビューしましたが、現在もアイドルとは呼びづらいですよね。Negiccoも同じなんですよ。

なぜNegiccoはここまで活動を続けられたのか?

それを語るには、マーケティングの神様であるフィリップ・コトラーが提唱した「マーケティング3.0」の概念を利用するとわかりやすいかと。コピーライターの川上徹也氏がNegiccoについて書いた本「Negicco成長ストーリーこそ、マーケティングの教科書だ」は、まさにそれを語る内容です。

この本やウェブの記事等を元に、その凄さを話してみたいと思います。

「たかがアイドル」の話ではありますが、Negiccoの活動はマーケティングに携わっている方にとって必ず役に立ちますよ。

マーケティング3.0

まず最初に、コトラーの提唱したマーケティング3.0についてお話します。歴史などは本を読んでもらったほうが正確ですので、ここでは概念だけを紹介します。ちなみに「3.0」とついているからには、もちろんそれより以前の概念も存在します。

    ・マーケティング以前:独占的供給
    ・マーケティング1.0:製品中心・・・大量生産でモノを売り込む
    ・マーケティング2.0:顧客中心・・・顧客満足を目指す
    ・マーケティング3.0:価値中心・・・消費者と一緒に価値をつくる

簡単に説明すると以上のようになりますね。一応は数字が増えるにつれ上位概念となりますが、必ずしも下位概念を蔑ろにしていいというわけではありませんのであしからず。

アイドルに限らず、マーケティング3.0の概念で成果を出せている企業やプロダクトがどれくらいあるでしょうか。残念ながら、まだまだ1.0〜2.0の間をウロウロしているところがほとんどでしょう。
※参考記事:マーケティング3.0ってなんだろう?
Marketing concept

マーケティングとは「市場をつくる」こと

Negiccoはメンバー本人が意図しているしていないはともかく、結果的にマーケティング3.0を実践しています。マーケティングとは「市場をつくる」こと。新潟の片隅で何もないところから活動を始めたNegiccoには、AKB48のように潤沢な資金も有名なプロデューサーも付いていません。元々市場があったわけでもありませんから、Negiccoは活動を続けるために市場をつくるしかなかった。

何も持っていないNegiccoにできることは、「ひとりひとりのお客さんを大事にし、少しづつ増えていくお客さんと一緒になって新しい価値を産み出すこと」しかできなかったんです。そしてそれは、10年以上経ってようやく芽を出しました。

あたりまえのことを、あたりまえに

もっともらしいことを述べてきましたが、Negiccoがやってきたことを言葉で説明すると、全てが「そんなのあたりまえのことじゃないか!」になってしまうんです。

前述の本をお借りしてそのエッセンスをご紹介すると、

    1.思わず応援したくなる存在になる
    2.周囲を巻き込み一緒になって楽しむ
    3.人の「縁」を大切にして「運」をつかむ

ことが挙げられます。

どうですか、全然目新しくないでしょう?

大量生産でモノが売れず、顧客満足の次を目指す現在のマーケティングトレンドを踏まえると、これはもはやあたりまえなのかもしれません。

でも、果たしてそれを実践できているでしょうか?

Negiccoはそれを実践し、成功させているんです。意図せず、あたりまえのように。

ファンを見れば、コンテンツの真の価値はわかる

礼儀正しい応対、テンプレの対応をしない、ファンを名前で呼ぶ、地元を大事にする・・・そういったことでNegiccoを賞賛する声は非常に多い。これは素晴らしいことですが、正直そんなことでNegiccoを賞賛しても、素晴らしさが少しも伝わっている気がしないんです。

Negiccoの素晴らしさをこんなに伝えたいのに伝わらない、どうすればいいんだろう…。

悩んだ末に気づいたのは、「ファンの素晴らしさ」を伝えればいいんだということ。

良いコンテンツには良いファンが付きます。逆に言うと、ファンの質が悪ければそれはコンテンツに何か問題があるということになりますね。

ライブイメージ画像

※画像はイメージです。

ルールはファンがつくる

私はNegiccoのライブに何度か参戦していますが、どのライブでもファンのあたたかさを肌で感じます。例えば初めてNegiccoのライブに来たであろう人や、身長の関係で前が見えにくい女性や子どもに対して、既存のファンが前へ行くように促す光景をよく目にします。

ライブにわざわざ来るようなファンは、できれば前の方で見たいと思うものじゃないでしょうか。ファンがファンに優しくする姿は、見ていて本当に気持ちよくなります。

もうひとつ、アイドルにはつきものの握手会での対応も挙げられます。いわゆる握手会に参加したことがない方にはわかりにくいかもしれませんが、基本的には時間制限があるものなんです。通称「剥がし」と呼ばれるスタッフが常駐していて、その時間を過ぎても握手や話をやめようとしない人は強制的に剥がします。

しかしNegiccoの握手会は時間制限という「概念」がありません。決して時間制限が無いというわけではなく、わざわざ時間制限を課する必要がないくらい、ファンたちが自発的に剥がれていくんですね。

長時間の話し込みや握手が他のファンの迷惑になることや、なによりメンバーの負担になることを、きちんとファンが理解しているからこそ可能なこの仕組み。つくろうと思ってつくれるシロモノではありません。Negiccoと支えるスタッフ、そして古くから応援し続けるファンがいて初めて成し得ることでしょう。

良い人になりたいから、Negiccoに会いに行く

http://negicco.net/HISTORY.htmlより引用

http://negicco.net/HISTORY.htmlより引用


Negiccoのライブにいくと良い人になれる。これはファンがよく口にする言葉でもあります。それはNegiccoのライブが多幸感溢れる心地いい空間だから、必然的に心が穏やかになることの証左でしょう。自分が良い人になれる場所って、そんなにないと思うんです。もし勤めている会社がそうだったら最高ですよね!

「良い人」というと偽善的に見られがちですが、いいじゃないですか、どんどん良い人になれば。良いことがしたくなるNegiccoのライブのようなコミュニティが増えれば、幸せの連鎖はきっと続く。私はそんな世界に住みたいと心から思います。

最後に残るのは「良いコンテンツ」

この世知辛い世の中で、Negiccoの存在・成功は「希望」に溢れています。

人を騙すようなコンテンツや手法、あざとい広告などが氾濫する中、やっぱり最後に残るのは「良いコンテンツ」。Negiccoはそれを証明してくれています。プラットフォームやメディアは溢れんばかりにあれど、そこに載せる良いコンテンツがなければただの枠組みでしかありません。

マーケティング3.0を実践するNegiccoに、学ぶところは多いはずですよ。

だからNGT48は、決してNegiccoを力で潰すような真似はしないでほしい。新潟の価値すら向上させたNegiccoに敬意を払い、ともに地方を盛り上げるアイドルとして活躍してくれれば、Negiccoのファンとして本望です。


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