『小さなチーム、大きな仕事 完全版 −37シグナルズ成功の法則』 世間の常識は「非常識」であると心得よ!

スポンサーリンク
スポンサードリンク

現実の世界なんて無視しよう

ビジネス系の啓発書にありがちなのは、難しいコトバや言い回しをたくさん使って、いかに「それっぽく」思わせられるかに注力していたりするんですが、この本は実に平易。帯では「フリー」「ロングテール」のクリス・アンダーソンがこう言っています。

巧言令色も難しい用語も一切なし。

成功をつかむためのシンプルな法則があるのみ。

これは誇張でもなんでもなく、なんなら小学生にも読めるように書かれている。なかには身も蓋もないようなことも書かれており、そんなことは言われなくても分かっている!と憤りたくなるかもしれない。だが考えてみよう。そんなに何度も何度も繰り返し言われる普遍的な事が、なぜ分かっていてもできないのか。それはいわゆる世間の「常識」に縛られているからではないのか?

そんなことを問いかけれくれる良書です。まずはくだらない「現実の世界なんて無視」して、自分の世界を生きよう!

この本は10のテーマを目次として、さらにひとつのテーマについて5〜10くらいの小項目にわけて紹介されている。シンプルながら心を揺さぶる名言が数多く紹介されてるので、私が特にいいと思ったところを抜き出していこうと思います。

あなたに必要なものを作る

すごい製品やサービスを生み出す最も単純な方法は、あなたが使いたいものを作ることだ。自分の知っているものをデザインするのなら、作っているものがいいものかどうかすぐに判断がつく。(中略)他人の問題を解決しようとするのは、暗闇の中をむやみに進もうとしているのと同じだ。解決しようとしているのが自分自身の問題であれば、足下は明るく、どれが正しい答えなのかわかるはずだ。(中略)なんといっても、この「自分自身の問題を買解決する」アプローチでは、作り手は作るものと恋に落ちる。問題をよく知っているだけでなく、解決の価値もよく知っている。これは何ものにも代えがたい。

これは最近いろんなイベントに参加した際によく言われることでもあるんですが、自分が問題意識を持っていることを仕事にするということはサスティナビリティの観点でもかなり重要な事だと思います。他人の問題を解決する、というのはとても素晴らしい事だと思いますが、以外と続けることが難しかったりするもの。もしも他人の問題解決を仕事にするならば、その問題を自分事にしてしまうくらいの気概が必要でしょう。俗っぽく映ったとしても、結局は続かなければ意味がないのだからもっと自分の問題解決に注力すべき。

まずは作り始めよう

「イーベイと同じことを考えていたんだ。やっていれば億万長者だったのになぁ!」と言っているような友人がひとりはいるだろう。この論理は痛々しい妄想だ。イーベイのアイディアと、実際にイーベイを作り上げることとは何の関係もない。なにをしたかが重要なのであって、考えたり、言ったりすることが重要なのではない。

痛いコトバ。アイディアには何の価値もないとは、悲しいかな真実だと思う。結局は何をしたかが重要なだけ。

「時間がない」は言い訳にならない。

(前略)そのうえ完璧なタイミングは決して到来しない。いつも若すぎたり、年寄りすぎたり、忙しすぎたり、金がなかったり、その他いろいろだったりする。完璧なタイミングのことばかり考えていても、それは絶対にやってこない

シンプルにそう思う。やるべきは「今」! 長く引きのばせば引きのばすほど、人間はできない理由を探し始めるもの。完璧なタイミングなど、来やしない。

決断することで前に進む

できるだけ「これについて考えよう」ではなく「これについて決断を下そう」と思うことだ。決断する姿勢を持つことだ。完璧な解決を待たず、決断して前進するのだ。

決断を重ねる流れに入ると、勢いが生まれ、モチベーションも高まる。決断は進歩だ。あなたが決めた一つ一つのものは、あなたの土台の一部となる。「あとで決める」を積み重ねていくことはできないが、「決断したこと」を積み重ねていくことはできるのだ。

問題が起こるのは、後に完璧な答えが得られるだろうと期待して決断を先延ばしするときだ。完璧な答えはやってこない。明日決断するも今日決断するも同じだ。

私が特に、意識的に人格改造を施しているのがこの部分。会社でも「考える」といって問題を先延ばしにするだけの会議があったりしますよね。考えるというと前向きなイメージがあるけど、その実何も決めていないし決めようともしない。何よりも大事なのは「決断する」こと。前述の「まず作り始める」ことが大事なのと一緒ですね。

変わらないものに目を向ける

ビジネスを立ち上げるなら、その核は変わらないものであるべきだ。人々が今日欲しいと思う、そして10年後も欲しいと思うもの。そうしたものにこそ力を投入すべきだ。(中略)37シグナルズが焦点をあてているものは、早さ、シンプルさ、使いやすさ、わかりやすさだ。それらはずっと変わらない要望だ。10年後、「使いにくいソフトウェアが欲しい」という人はいないし、「もっと遅いアプリケーションがあればなぁ」という声も聞かないだろう。流行は去り行く、という事実を忘れないでほしい。変わらない機能に焦点を当てれば、時代遅れなんて言葉はまったく関係がなくなるはずだ

最初は「変化しないことを良しとしているのか??」と疑問に思ったのですが、そうではなかった。流行ものが移ろっていっても、変わらないニーズがある。それに焦点を当てていれば、いかに世の中が変化していっても惑わされることはない。ニーズ無きところに消費は生まれない。

邪魔が入る環境では生産性は上がらない。

もしあなたがいつも残業し、週末も働いているとしたら、それはやるべき仕事が多すぎるからではない。それは仕事を「完了」させていないからだ。そしてそうなるのは、仕事に邪魔が入るからだ。

考えてみよう。あなたはいつ最も多くの仕事を「完了」に導くことができるだろうか?他の多くの人たちと同じように、それは夜か早朝だろう。つまり、誰も周りにいない時間帯であるというのは驚くにあたらない。

この本の続著『強いチームはオフィスを捨てる: 37シグナルズが考える「働き方革命」』

で深くえぐるように書かれていることですが、「職場が一番生産性の上がらないところ」と喝破されています。何より邪魔するものがなんと多いことか!電話・メール・インスタントメッセージ・会議・・・仕事を細切れにしてしまう原因となるものたち。これらを払拭するには「ひとりきりモード」に入らなければならない。ひとりだけの長い一続きの時間にこそ生産性は最も高くなる。

会議は有害

ほかのなによりも最悪な邪魔者は会議である。(中略)

会議が一般的にテレビ番組のようにスケジュールされるのは不幸なことである。会議を30分か1時間の枠でスケジュールに入れるのは、スケジュールソフトがそのように動くからだ(アウトルックで7分の会議をスケジュールする人を見たことはないだろう)。会議の目的を達成するのに7分しか必要なければ、あなたが使うべき時間はそれだけである。7分を30分に引き延ばしてはいけない。

悪しき文化・会議。私は今までに有益な会議を見たことがない。報告会や考える必要のあることについて意見を出す程度の会議であれば、全メンバーが参加する必要等ない。前述の「決断」するための会議でなければ存在意義すらないと思っています。7人で1時間の会議をするとしたら、失う時間は1時間ではなく7時間であることを強く認識しなくてはならない。

あなたの見積もりは最悪だ

僕らは全員、見積もりが下手だ。それについてまったく何も知らないのに、それがどのくらいかかるかを予想することができると僕らは考えている。(中略)おまけに、あることがどのくらいかかるかを考えるとき、僕らはちょっとだけ間違うわけではない。大きく間違うのだ。これはあなたが6ヶ月の予測を行なうとかなりずれてしまうかもしれないことを意味する。これは6ヶ月が7ヶ月になるということではない。6ヶ月が1年になることだってあるのだ。(中略)解決策は大きなものを小さなものに分解することだ。より小さいほど見積もりをするのがより簡単になる。

なぜ我々は簡単に時間を見積もることができるのだろう?それも、やったこともないようなことの時間を。そして大抵は間違い、理不尽になじられる。時間なんて正確に見積もれるはずがない。自分は見積もりが下手だと思っていた方がリスクヘッジできるだろう

長過ぎるToDoリストは終わることがない

ToDoリストもより短くするようにしよう。長いリストにはゴミが集まる。長いリストに書かれたことをすべてやりとげたことがあるだろうか。最初のいくつかのタスクは終えたかもしれないが、最終的にはそのリストを放棄したはずだ(もしくは本当はちゃんと行なっていないのにチェックをつけたかもしれない)。(中略)そして優先順位付けについてアドバイス。数字やラベルで優先順位を付けてはいけない。「これは優先順位が高くて、これは優先順位が低い」と言うのは避ける。同様に、「これは3、これは2、これは1、これは3」と言ってはいけない。そのようにすると必ずといっていいほど、優先順位が高いタスクが山ほど生まれるはめになる。これは優先順位付けではない。

そのかわり、視覚的に優先順位を付ける。最も重要なことを一番上に配置する。次に重要なことはその下。最も重要なことは1度にひとつだけだ。それで十分だ。

私がToDoリストを上手く使えないのはこれが原因だったと確信。いつも順位付けをしてしまっていたからですね。しかも最悪なことに番号まで振っていたし。当然ながら何度も何度も「1番」が出続けてしまい、何が一番大事なのか分からなくなってしまうわけです。根本から考え方を変えなければ!

造花が好きな人はいない

欠点を見せることを恐れてはいけない。不完全さはリアルであり、人はリアルなものに反応するのだ。だから、僕たちはいつまでも変わらないプラスチックの花より、しおれてしまう本物の花が好きなのだ。(中略)不完全な美しさ。日本の「ワビサビ」のエッセンスでもある。ワビサビの価値は、見た目の美しさを超えた特徴と個性にある。物事の中にあるひびや傷も否定されるものではないと考える。それはまたシンプルさでもある。

これは常に意識していること。必要以上に自分をよく見せないこと。完璧じゃないのが人間なのだから、その不完全なカタチを見せていけばいい。不完全さは親近感を与える。「あ、この人も欠点があるんだ」と思われることは、つけこまれる隙を与えることではない。自分がいざそう振る舞ってみて、思った素直な感想です。

履歴書はばかばかしい

僕たちは皆、履歴書はジョークだと思っている。誇張されているのだから。意味のない言葉がつらつらと書いてあり、また大層な職歴や肩書きが並べられているが、それらを確かめる方法はない。すべてがお笑いなのだ。

さらに、最近では履歴書はすごく簡単に作ることができる。誰でもきちんとした履歴書を作ることができるのだ。中途半端なレベルの応募者にはうってつけだ。彼らは、一度に数百もの応募先へ履歴書を送ることができる。それはある意味でのスパムだ。彼らにとっては、この仕事をしたいというよりも、とりあえず何の仕事でもいいからしたいという思いなのだ。

いま人事の仕事をしていて思うのは、履歴書には何の意味もないということ。まぁ大体は本当のことなんだろうけれど、強調・脚色・誇張なんでもござれで、真実味がほとんどない。何よりも真実かを確認できないし、中小企業にはそんなことをしている余裕はない。その後に続く面接自体もアホらしいが、数多く送られてくる履歴書の束がスパムのように感じられ、確認するのも億劫になるのは疑いのない事実。

決定は一時的なもの

まだ起こっていない問題を作ってはいけない。現実に問題になってから考えれば良いことだ。多くの「もしも」は起こらない

今日の決定は永遠ではない。良いアイディア、面白そうな方針、価値ある実験は、長持ちするだけのつまらない案に簡単に置き換えられがちだ。小さなビジネスにおいては、そうであってはいけない。状況が変わればあなたの決定は変えればいい。決定とは一時的にそうしようということにすぎない。

大企業ではない、小さなチームの仕事ではすぐに方向転換ができる。ダメだと思ったらすぐにやめることができる。それが利点だ。遠い先を見据えても仕方がない。心配性で「もしも」ばっかり考えている人の「もしも」は、まず起こらない。

従業員はガキではない

人を子ども扱いすれば、子供のような仕事しかしない。これが多くの会社、多くの管理職の人の使い方だ。(中略)何にでも許可を必要とする環境は「何も自分で考えない文化」をつくる。上司対部下の構造を生み、そこに信頼関係などない。(中略)そもそも、あなたはみっちり1日8時間の仕事を従業員からは得られない。8時間の就業時間かもしれないが、それは8時間の仕事ということではない。人には気分転換が必要だ。ちょっとフェイスブックやユーチューブを見たところで問題ないはずだ。

何にでも許可のいる仕事…考えるだけで気が滅入りそう。許可がないと何もできないのだから自分で考える必要もなくなる。そりゃあ信頼関係など生まれるはずがない。就業時間の内、何時間仕事をしていないかを調べている会社があるが、そんな非生産的なことにどれだけ予算と人件費をかけているのだろうか。

5時に帰宅させる

多くの会社では、仕事以外にやることがなく、1日14時間働いて机の下で寝るような20代が理想的な社員だ。(中略)何か家でやらなければならないことがあればあるほど、人は会社で仕事をする。人がオフィスで仕事を終わらせるのは、他にいなくてはならない場所があるからだ。必要があれば人は効率のいい方法を見つける。子供を迎えに行かなくてはならない、聖歌隊の練習がある、だから時間を賢く使う、というように。

「何かを終わらせたければ最も忙しい人に頼む」という言い回しがある。忙しい人たちを求めよう。彼らは仕事以外に生きがいがあり、いくつもの事に関心を持っている。仕事が社員の全てであってはならない。特に彼らに長く働いてほしいのなら。

平日は終電間際まで、土日も返上して仕事に励む知り合いがいる。本当にそんなに仕事があるんだろうか?不思議に思っていたが、最近分かったのはその人には仕事以外に生きがいや居場所がなかったのだ。だからいつも会社にいる。けして生産性がいいわけではなく、むしろ非常に悪い。しかし会社はそんな人を「頑張っている」と賞賛する。

なんだかおかしくないか!?

まとめ

ちょっと長くなりましたが、どれも心に響くコトバだと思いませんか?

人は努力によって変われる部分よりも、環境に影響を受けて変わる部分の方が多い。上記のような問題点を抱えた職場でずっと働き続けていれば、自然とその思想に染まってしまうほど、人間は弱い生き物である。

この本の刺激的なコトバで目が覚めたのなら、すぐに行動をおこさなければならない!考えるのではなく、「決断」しなければならない。今すぐ「変わる」と決断すれば、今からでも人は変わることができる。

美辞麗句を並べた啓発書を100冊読んでも、この1冊から得られるパワーほどのものは得られない。「今すぐ自分を変えたい」人にとって、とびっきりの特効薬になるかもしれません。全力でオススメします!

f:id:you-7188:20140215162752j:plain

目次(引用元→http://www.amazon.co.jp/gp/product/toc/415209267X/ref=dp_toc?ie=UTF8&n=465392)

ーーー

まず最初に

見直す

先に進む

進展

生産性

競合相手

進化

プロモーション

人を雇う

ダメージ・コントロール

文化

最後に

37シグナルズについて

ーーー

スポンサーリンク
スポンサードリンク
スポンサーリンク
スポンサードリンク